選択
2019年2月。それは初めての納車を迎えた時でした。以来僕は半ば狂ったようにジムニーに乗ってきたような気がします。
恐らく2年間で一日一度も乗らなかった日なんかは30日もなかったと思います。走行距離も約2年で6万3000キロ以上。楽しんで楽しみ尽くしたわけで、ガソリン代を考えることなんか怖すぎてできたもんじゃありません。それでも、何一つ後悔みたいなものはなく、買ってよかったし乗ることができてよかったと思っています。
そして、この冬僕はジムニーを手放します。
各所のオイル漏れ、タイヤ交換、シミー現象(高速なんかで死ぬほど車体がガタつく現象のこと)。
今後、年式やら走行距離もあり、壊れたら直すを繰り返していかなくてはならないジムニー。しかしジムニーという車の特殊性故に維持費は他の車両を軽く凌駕するものになります。
今の僕には維持していくコストを支払い続けるだけの経済的体力は残念ながらありませんでした。いや、本当に車の事だけを考え続けるならできないことはないかもしれません。でも僕には、少なくとも今の僕にはもう少しだけトライしなければならないことがあるように思えるのです。
何かを選択するということは何かを捨てることでもあります。捨てるものが必ずしも嫌いであるわけではないと思います。ただ、選択するものが自分にとってより重要なのか、自分にとって必須だったのか、あるいは選ばざるを得ないものなのか。そんなところでしょうか。
本当に悩みどころではあります。
しかし悩みによくよく潜り込んでいくと自分の真意という真実につきあたります。
とある漫画でも以下のように言っています。
これは車のことだけに当てはまるわけではありませんが、僕はずっと覚悟をすることから逃げてきました。
覚悟というのは口に出して実行すればいいかというとそれだけでは不十分に思います。
いかなる時もその覚悟を貫き通す強い意志、その意志を裏付けて自分を納得させるだけの根拠も必要だと思うのです。
納得させるさせるためには時には折り合いも必要でしょう。少なくとも僕には必要です。
それほどに、覚悟を持つことは難しい。
寧ろ、案ずるより産むが易しということで、何も考えず飛び込んでみて初めて覚悟ができるのかも。
今の自分にはまだはっきりとはわからないんですけど、もし今後、覚悟を決めなければならない瞬間が来るのであれば、その時は逃げずに立ち向かえたらいいなと思います。
後悔は先に立つことはないですから。
しかしながら、うだうだ言ってもしかたがないことも多々あるんですが、必ずしも「したいこと」と「できること」が一致するわけではないし、双方の「タイミング」が必ず一致するわけでもなく、「理想」と「現実」、「求めるもの」と「得られるもの」が必ずしも一致するわけではないんですよね。ずっと昔からわかっていたことではあるんですが、現実を鼻先に突き付けられて改めて実感することとなりました。
まぁ、また走り出すしかないので、増えた荷物を背負いながら、いつか軽くなるその日を待ちながら。
冬の海
マックス兄さんたっての希望で「うみほたる」に行ってきました。
これだけ生きてて実は今まで訪れたことがない海の上のパーキング。漫画やアニメでおなじみ「ヨルムンガンド」の日本編の舞台でもあります。SR班を唯一生き残った男トージョがかっこいい。
東京湾とはいえ冬の海を感じました。海はいいですよ。なんとなく。昔から眺めるのは好きだったりします。よくわからない大きさというか、規模が大きくてよくわからないところが素敵です。
当日はとても風がつよく、乗ってるジムニーも結構あおられたんですが、とりあえず雪の予報が外れてくれたのでよかったなぁと。
自分へのお土産も買ったりしました。なかなかおいしいのでそのうちまた買ってこようかと思っています。
川崎から海ほたるを渡った後、無事木更津市に到着しました。
木更津に出たばかりの町並みといえば、アパートやらマンションやらの住宅街で高い建物はありませんでした。でも少し先では煙突から煙が出ている大きな工場があり、港っぽいところには船が数隻停泊してあったりと、千葉みを感じることができました。やはり海がある町はどこか遠い世界のように感じました。
近くの公園を散策していると強風のおかげですっかり身体が冷えてしまったので、木更津から少し離れた富津市というところにある、海沿いの温泉に行くことにしました。
場所はこんな感じ。
温泉につく頃にはすっかり日も暮れていました。
温泉に向かっている最中、道路のはるか遠くで光が。房総半島の内側から横須賀の光が見えているようでした。上の地図で見てもわかると思うんですが、千葉と神奈川は海を挟めば地理的にかなり近い距離にあるんですよね。知ってはいましたが、いざ実際に目にしてみるとなんだか不思議な感じでした。逆に横須賀からは富津はあまり見えないんじゃないかな。何せカントリーサイドで明かりも少なかったので。わからないですが。自分の目で確かめてみるのがよさそうです。
温泉の外観はなんか磯丸水産みたいです。
露天風呂の先は海。海。海。あと浜辺。人がおとんどおらず貸し切りのタイミングがほとんどでした。年甲斐もなく全裸で温泉の柵から海を見渡すと、浜辺に射す少しの光以外はほとんど暗闇。立つ波の白さと、遠くで光る横須賀の町明かり以外は漆黒の豹戦士でした。ちなみにお湯もとてもいい感じでした。
帰りは山岡家でこの時期限定のもつ味噌ラーメンを食べ、米米CLUBを聴きながら兄さんを亀ハウスに送り、そのまま帰宅しました。
こうしてジムニー最後の旅となったわけですが、本当にいろいろありました。
でもやっぱり最後に思うことは、やっぱりモノよりオモイデですね。
本当にコストはかかるし癖のある車でしたが、それだけに印象に残ったし、楽しい日々でした。また少し時間がたって、しかるべきタイミングで、またジムニーに乗れたらいいなと心から思います。でも次はJB64がいいかな。シミー出ちゃうし。マニアックな話で申し訳。興味があったらググってみてください。
ちなみに、次の車はもう決まってたりします。
納車のタイミングももうすぐなので、このブログでも紹介する日が近いかと思います。
刮目して待て。
今回も3000字に近い長文となってしまいました。
今日の一曲までもう少しお付き合いください。
今日の一曲
往年の名曲。アン・ルイスですね。当然世代じゃあありません。
オリジナルはほとんど知らないわけですが、カバーしている石井さんもまた往年の世代。高齢化が深刻です。
いつの時代も別れはつきもの。出会いもあれば別れもあります。
出会いと別れ。終わりは始まり。個人的には「終わりは始まり」というより、「終わりと始まり」な気がしていますが、どうでしょうか。人それぞれですかね。
どんな別れもつらいものですが、いつか笑って思い出せる、そんなときが来ればいいなと切に思います。そして、今を楽しむことを忘れてはいかんですね。
説教臭いですが今回はこのへんで。
デワデワ